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▼悪意 (講談社文庫):詳細

悪意 (講談社文庫)

悪意 (講談社文庫)
東野 圭吾(著)

▼クチコミ情報

・「悪意の意味
 一人称の形で物語は進行する。ある作家が殺される。犯人は案外あっさりと分かる。しかし、その犯人はなぜか動機を語ろうとはしない。次々と動機に関係ありそうな事柄が浮かび上がってくるが、決め手となるものはない。謎はますます深まってゆく。そして、犯人自身によって真相が語られる。それは込み入っており、われわれ読者が想像できる範疇を超えている。作家というもののエゴを感じずにはいられない。しかし、犯人が動機を語らなかったのは、愛する人を守るためだった。そこからは、人間の本質が見えてくる。悪意というタイトルがついているが、事件の真相からは犯人の悪意は見えてこない。むしろ、自分ではどうしようもない感情に流される人間の弱さ、哀しさ…そういったものが浮かび上がってくる。このストーリーは決して特別なものではなく、われわれがともすれば陥りかねないわなを描き出している。どこにでもある、私たちみんなが持っている悪意。それが時には、殺人事件を引き起こすこともあるのだ。私たちは、彼ら(殺人犯)を特別な人間と考えるのではなく、同じ人間としてとらえるべきであろう。 …と思っていたら、最後に大どんでん返しが待ち受けていた。これまでの出来事がすべて覆されてしまうほどの。さすが東野圭吾、と思わせる作品である。ミステリー好きを満足させるに足る好著。 悪意―。このタイトルの持つ本当の意味を知ったとき、読者は人間の不可思議さ、その心理の微妙さに思いを致さずにはいられないだろう。人間の持つ業が見事に表現されている小説である。

・「裏切り&裏切り
 これは、今までの小説と一味も二味も違ったものでした。今までの小説は「なるほど」と思っていくものが多いのですが。悪意は読んでいくにつれ、「え・・・・」となっていまうのです。1つの事件から見えてくる、その人の人間性や考え。とても奥の深い小説だと思います。 これは是非1度読んでみてほしいです。

・「悪意のわりにさっぱりした読後感
人気作家日高邦彦が自宅で殺害され、幼馴染の野々口修が発見し始まる話である。犯人は意外なほどあっさりと前半で判明し、その後は終始動機探し。犯人の手記、刑事の独白などいろんな角度で動機証をしていき東野さんのテクニックには感心するが、淡々とという感で読み終わる。悪意という題名通り人の感情とは計り知れない・・・と考える所はあるが、東野さんの作品にしてはやはりそこも物足りないと言うのが感想である

・「ミスリードが巧み。見事にやられました。
いきなり捕まる犯人。彼の書いた手記により明らかになる動機に成程と納得。が、甘いのです。読者を一旦納得させておいてから見事にそれを裏切る東野氏の十八番が待ち構えていました。東野作品なので多少のミスリードはある程度は覚悟していましたがこの作品は特に手が込んでいます。2転3転していくアクロバティックな話の展開に完全にしてやられました。正直少なすぎですが星5つ!

・「後味は悪いですが
全く救いがない。でもここまで畳み掛けられると違った意味で気持ちいい。悪意の本当の意味は最後にわかります。途中、勘違いして読んでた自分に気が付いた時に、さすが!と、うならされました。かなりのボリュームで内容もHeavyですが、飽きさせずに引き込まさせられ、あっという間に読めました。

・「犯行動機を徹底的に解明する加賀恭一郎の執念―そこまで追い詰める動機とは何か?
 著者によれば、デビュー作第2弾である『卒業』で初登場させた加賀恭一郎をシリーズ化する予定は全くなかったそうである。現時点で彼が刑事として腕を振るう作品は全7冊。本書はそれらのなかでも「異色」であり、目次を眺めれば一目瞭然だが、「手記」・「記録」・「独白」・「回想」そして「解明」といった表現が列挙され、それゆえ本書は、野々口修と加賀恭一郎との時間を通じて展開される「対談形式」の様相を呈している。「記録」や「手記」のなかに隠された犯行の真の「動機」を探り出すホワイダニットの決定版とでもいうべき作品だ(著者いわく当初は全く売れなかったそうだ)。

 読者によっては、「犯人当て」や「犯行手段」に比重を置いた作品を好む人も多いだろうが、動機の真相を暴きだすことは、それらよりも困難をきわめる作業ではないかと推察される。実際のところ、加賀は「過去の章その二」で、犯罪者の交友・家族関係を丹念に調査することで、最終的に「真相の解明」なるものに到達しえた。それは当初の目的実現にとって必要不可欠な任務であった。そのような意味でも、本書『悪意』は、加賀恭一郎の刑事としての慧眼・手腕そして執念(バイタリティ)のすべてを盛り込んだ最高傑作と称しても過言ではないだろう。なお本書の構成は、横山秀夫氏の有名な『半落ち』と似通っている印象を抱いた。

 最終章「真実の章」では、加賀が「記録」や「手記」に隠された疑問や矛盾を、犯罪者の過去の交友関係に関する綿密な調査を踏まえながら、論理的に解き明かしてゆく、まさに「詰め将棋」の世界であり、ある種の「駆け引き」すら感じさせる。読者は加賀の静かな語り口に黙って耳を傾ける。醍醐味は十分に秘めている。人間に潜在的に潜む悪意(の根源)に真っ向から立ち向かうその徹底さぶりを、さりげなく披露する加賀の姿勢にこそ私は震撼した。加賀恭一郎は人間さを増しつつ「進化」するのだ。

・「まさしく悪意…
推理ものでもあり、それでいてヒューマンドラマでもあるような作品です。自分にも勿論悪意は潜んでいるし、友や自分の尊敬している恩師などにも必ず存在するかもしれない悪意という無意識のうちの意識を、この本を通して改めて考えさせられました。常に人は悪意と善意とを戦わせながら今日一日を過ごしている…その悪意が勝つとき、人は人ではなくなるのかもしれない。

・「新鮮かつ良作
東野作品で言えば「白夜行」なんかが、読めば読むほど面白くなっていく傑作なんですが、この「悪意」は内容が分かってしまっていると、1回目に読んだときほどの衝撃を受けることはなかったです。逆に言えば1回目に読んだときは物凄く新鮮で、尚且つ面白いと感じることができました。読み終えて単純に、「面白かった」と感じることができるという意味ではこの本が一番かもしれません。「内容が新鮮」と表現しましたが、話自体ははある人気作家が何者かに殺されたという推理モノです。ただこの作品、普通の推理小説とは違って早い段階で犯人は捕まります。この作品は犯人が捕まってからの、殺人を犯した動機を解明していくという一風かわった内容のものとなっています。

またこの作品は刑事と作家、2人の視点から交互に物語が進められていきます。いや、視点とも少し違いますね。二人の記録文や手記から話が展開されていくわけです。つまり一つの事件について、2人の人物が記録し、そしてその「書いた」文章ので話になっているわけなので、リアルタイムで話が展開されていくことはほとんどないわけです。

どんでん返しを期待して読んでも、きっと期待は裏切られないはず。それほどまでに凝った作品だと思います。

・「加賀恭一郎シリーズ
東野圭吾の大得意であるミスリードを最大限に生かした作品かと思います。最初から最後まで騙され続けました。まさかこんな所で著者の術中にハマっていたのか!!?という感じです。

発端の殺人事件は割とあっけなく解決してしまうのですが、それこそがこの物語の序章だったとは終盤に入ってやっと分かりました。その捕まった犯人が決して語らない「殺人の動機」。

この作品は、人が殺人を犯す動機はなんなのか?この事に焦点を当てて加賀刑事が推理していく事で進んでいきます。

あらすじの説明をもう少ししたいと思ったのですが・・・難しいですね。特にこの作品は。とにかく、東野圭吾の読者の意表をつく作風が好きな人は読んでみましょう!!とんでもない結末に驚くことかと思います。

・「真相が二転三転
殺人事件の犯人があっさり逮捕されたのになんでこんなに引っ張るのだろうと思っていたら、殺人の動機を巡っての展開が複雑で、とてもおもしろかった。犯人が白状しない動機を刑事が解明していく展開も巧妙だし、さらに隠された真実に迫っていく展開も読み応えがあっておもしろかった。

悪意 (講談社文庫)
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