●猛き黄金の国岩崎弥太郎 (2) (集英社文庫―コミック版)
●猛き黄金の国岩崎弥太郎 (1) (集英社文庫―コミック版)
漫画・アニメ・BL>出版社別>集英社>ヤングジャンプコミックス
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・「戦前~戦中の良心的日本官僚像」
東北の小作人の倅が大地主の養子になり、東大を卒業して商工省の官僚になる。内心では石橋湛山の小日本主義(=反植民地政策)に共感するが、官僚としての立場上、時代の流れには抗し得ない。昭和2年から始まる物語が第1巻では1年しか進まない。蒋介石、石原莞爾、岸信介をはじめ実在の人物も多数登場するが、突然説明無しで出てくるので、歴史に疎い読者にはやや人間関係がわかり辛かろう。人名についての注がもう少し欲しい所。自信無さげで控えめな主人公の姿が共感を呼ぶ。主人公の恋敵である財閥の御曹司が蒋介石の右腕から馬賊の頭領を目指す、という設定は架空のものだろうが、やや荒唐無稽で違和感を感じた。日本国内で将来エリートの道を約束されている者が、わざわざ大陸に渡って一旗上げようとするだろうか?しかも相当なリスクのある方法で。
・「今後に期待!」
サラリーマン金太郎に感動してこの本にも手をつけてみた。金太郎ほどの勢いはないけれども、主人公の弱さが共感を誘う。ただこの主人公、小作出身ではあるが東北の名家に養子入りし東京帝国大学を出て商工省の官僚になった。当時、東京帝大というものはすごい権威だったんだなぁと感じる。そういう、ヒエラルキーがしっかりとしている時代っていいなぁと思ったりもしたが、今のように価値観が多様化していて混沌としている時代もいい。主人公の恋敵に財閥の三男がいるが、これが、財閥との縁を切って激動の大陸(中国)に渡り、国民党軍の蒋介石の右腕として大中国の王になるなどという野心を抱き、中国にわたる。こういう設定が楽しい!金太郎ほど引き込まれなかったけれど、今後の展開が楽しみ!
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