・「一生ものの一冊」
子供の頃から本が大好きでさまざまな本を読んできたが、無人島に1冊持っていけ、といわれたら迷わずこの本を選びます。初めは正直文体が古めかしく、読みにくい部分もあるのだけど、なんでも読んでいくうちに堀口氏の日本語の美しさに虜になってしまいます。
大きな’人間の生き方’のテーマの中に、いくつも感銘をうけ、暗唱できてしまう文章があって、単に飛行士としての体験談では終っていません。決して短編ではないのですが、途中のどの章から入っても読んでいけるので、10分、15分の移動の時も持ち歩いています。本当に私にとって人生の1冊!といえる本です。
・「時代を超えて勇気をくれる、サンテグジュペリの代表的名著」
「経験は僕らに教えてくれる、愛するということは、お互いに顔を見あうことではなくて、一緒に同じ方向を見ることだと」。
フランス文学の代表的な名著のひとつ。最初に私が本書を読んだのはもう20年以上前のことだ。しかし、本物は時代を経ても色あせない。飛んで、戦って、愛して、生きたサンテグジュペリの魂が、本書を開くたびにまた新しい勇気をくれる。「救いは一歩踏み出すことだ。さてもう一歩。そしてこの同じ一歩を繰り返すのだ」。そして、ああ、そうだった、まだ何かできることはあるかな、と思う。
気の利いた言葉をくれる書物は巷に溢れている。しかし、「ぼくは、死を軽んじることを大したことだとは思わない」などと断言する知識人が現代に何人いるだろう。本書と、ヤワな自己啓発本や机上理論だけの哲学書の違いは、実はかなりはっきりしている。
「人間と、そのさまざまな欲求を理解するためには、人間を、そのもつ本質的なものによって知るためには、諸君の本然の明らかな相違を、お互いに対立させあってはいけない」。サンテグジュペリの著作は若いころにいろいろ読んだが、一冊となるとやはりこの本に行き着く。訳は確かにもう古いかもしれない。ただ、だからといって本書の価値が失われているわけではない。
・「目覚めている人の視線」
高校の時、倫理という科目を担当していた先生が「サン=テグジュペリの本は読んだかい。『星の王子さま』じゃなくて『人間の土地』を読まなくちゃ」とおっしゃっていた。その先生を尊敬していた私は、早速本書を手にしてみた。
読めば読むほどに、心に沁みこむ言葉で綴られている。著者が郵便飛行機の操縦士として経験したさまざまなエピソードをもとに、この地球という土地に生きる人間について思いを巡らせたすばらしい本だ。
著者は目覚めた人だ。人の言動、心の動き、身の回りの道具や物事、人間を取り巻く自然環境などから、神秘の言葉を聞き取る。彼は物事に集中している、だから見えるのだ。彼は真摯に運命に向き合う、だから聞こえるのだ。彼は人と生活を愛している、だから識ることができるのだ。
著者は、稀有な洞察力をもって世界を照射しそれを言葉に変換した。本書に触れることは、そうした著者の視線を自己のものにする一歩になるだろう。
・「初めて空を飛ぶ、ということ。」
この本を読んでから、長距離の飛行機がとても楽しくなった。特に夜、雲のない時はきれいな月や星、恐らくアジアの小都市だろう灯りなどを見ながらこの本を思い出してしまう。ぼくらはもっと空を飛ぶことに意識的になるべきだと思う。素晴らしい本です。
空高く飛び、人や街が豆粒みたいに見え、世界中にいける、ということはその時代、飛行士だけの世界だったと想像する。そこにはパラダイムの変換に近いものがあって、それが哲学的な思考に繋がっていくのではと思う。とにかく作者は空を飛ぶということにとても感動したのだろう。
この世の中で初めて空を飛ぶ、ということはどんなことかを感じさせてくれた。
・「「人間の土地」の意味」
内容については他のレビュアーの方が書かれている通り、素晴らしいものです。一度で終わらず、事ある度に読み返したりしています。この本は基本的にはサン=テグジュペリの自伝です。なのに、タイトルは「人間の土地」。それに、内容は、飛行家としての体験、行く先々で出会った人間や同僚の話ばかり。なぜ、このタイトルなのか?それを悟ったとき、なにか新しい目を持ったような気がしました。是非読むことをお勧めします。
・「オアシス」
サン・テグジュペリの著作をまともに読んだのは初めてです。 神奈川県箱根にある「星の王子さまミュージアム」には何度か足を運んだ事があり、「星の王子さま」ではない飛行機乗りのサン・テグジュペリを知り興味をもってこの本を手に取りました。 なんとも男臭く今の時代でも普遍的ともいえる職業的ロマンというか誇りというか、僕も、これに憧れそして今の仕事を続けているのです。その壮絶な体験を無言の微笑みで語る老パイロットや「ぼくのしたことはどんな動物にもなしえなかったはずだ!」と語り始める僚友ギヨメ。オアシスと題して語られる話は、読んでいる僕も潤う感じがしました。そして墜落後砂漠をさまよい帰還するエピソード...現代様々な要因で自分の仕事に誇りや楽しみがもてない時代ですが、飛行機乗りだろうがなんだろうがこの本は教えてくれる事が多く、明日電車からみる風景も変わります。 表紙が宮崎駿氏なのが良いですね。あとがきの同氏の地図もロマンです。 「星の王子さま」に再挑戦しようと思います。
・「生きる哲学」
「夜間飛行」や「南方郵便機」と同じく彼の実体験に基づく郵便飛行機野郎物語。「夜間飛行」に比べてとても読みやすくて、一気に読めてしまいます。
よかった。面白かった。というより、久々に感銘を受けました。サンテグジュペリは鉄人です。
あるときは、海に墜落して溺死しそうになり、あるときは、砂漠の不帰順部族の中に落ちたり、
あるときは、サハラ砂漠を3日間、飲まず食わずでさまよったり。
とにかく、実体験から来る、生きることに対する哲学は、感銘に値します。
・「人生最高の書」
今まで読んできた本の中で、人生というものを考える上で最も影響を受けた本。フランスでの評価も別格なのだそうだけれど、それも当然といった感じですね。
私はパイロットでもないのに、テグジェペリが作り出す世界観には全く魅了されてしまいました。宮崎駿への影響を指摘された方もいらっしゃいますが、確かに一読してみれば了解できますよね。
この本をはじめて読んだのが21、2歳の頃でしたが、その後「最もお勧めの本は?」と聞かれると、必ずこれをあげてきました。これ以上申し上げることもないと思います。
どのような趣味や考え方の持ち主であっても、必ずや深く影響される本多と思います。
・「万巻の書より・・・」
「ぼくら人間について,大地が,万巻の書より多くを教える」この一文で始まる「人間の土地」を何度読んだろうか。堀口大学の訳は,読むたびに,冬の満点の星空のように,心の中で澄み渡り,静かに響いてくる。サン・テクジュペリは孤独な空の上で,なお人間というものを信じ,愛してやまなかった。
「精神の風が,粘土の上を吹いてこそ,はじめて人間は創られる」で結ばれるこの本には,全編にわたって,「精神の風」が吹いている。今は,海の底に眠るサン・テクジュペリを思いながら,私達が生きる時代に「精神の風」を吹かせたい。
・「哲学的な精神」
命の危険と背中合わせの任務を遂行する中で、サンテグジュペリのなかに形成された精神、スピリットが興味深いです。存在の本質、人生について、サンテグジュペリの洞察がさまざまなエピソードを語るなかから、ほとばしっています。ほとばしるというより、サンテグジュペリの問いかけがだんだん心にしみてくるといったほうがいいかもしれません。雑音に満ちた近代文明に生きるわれわれが見失ったものを感じさせてくれます。私はこの本のなかからロマンへの問いかけを感じます。
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