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▼そうか、もう君はいないのか:詳細

そうか、もう君はいないのか

そうか、もう君はいないのか
城山三郎(著)

▼クチコミ情報

・「夫婦とは、この世で一番尊い存在かもしれない、と思いました。
妻を失う、ということの辛さ、と語るには余りにも大きな喪失感を城山三郎さんの文面から間接的に体験させていただくことが出来ました。きっと自分もそうなるに違いないだろうと思いました。男にとって、それほどまでに妻の存在は大きい。妻は一歩下がって夫を立てているようにみえるも、夫ほど妻に何もかも頼りきっている存在はちょっと他に探せないように思う。「そうか、君はもういないのか」取り残された夫は誰もがそうつぶやいて虚空を眺めることでしょう。城山さんの、率直な語り口が、妻と生きる人生の醍醐味を描いてらっしゃるように受け止められました。いつかやってくる日なのですね。その時、悔いの残るようなことだけはしておきたくない、と考えました。城山さんご夫婦が如何に愛情を持ってお互いが接していたかが良く伝わってまいります。せめて、夫婦でいられる間は、いつも愛を持って暮らしてゆこうと思いました。

・「読んでよかった
戦前生まれらしく、堅くて古風な文体。その文体をもってしても、抑えきれない出会いと新婚時代のフワフワしたときめき。「おかしなやつだ」と苦笑いしつつ、優しい目で描写される奥さんの日々の言葉や暮らしぶり。何十年もの間の、特に劇的とは言えない夫婦の平凡で平和な日々。

この作品は、2007年に亡くなった城山さんの遺稿とのこと。書き終わっていたわけではなかったようで、抜けている箇所もあるのを、編集者が構成し、第一部としています。かなり説得力のある構成と、城山さんの抑制された語り口のお陰か、抜けている部分も「センチメンタルになりすぎるのを恐れて、城山さんはあえて書かなかったのだろう」と思わされます。しかし、城山さんの娘さんによる第二部を読むと、ああ、城山さんは「書かなかった」んじゃなくて、辛くて書けなかったんだ、だから後回しになって、書かないままに奥さんのもとに行ってしまったんだ、と思わされます。第一部の飄々とした城山さん、第二部の慟哭の中、ボロボロになって生きていた城山さん。その対比が痛ましく、そのためさらに鮮やかに、平凡な夫婦の日々が輝いて感じられます。そしてそれは私たちに、平凡な日々のかけがえのなさを痛切に思い出させてくれます。城山さんが、あの世で奥さんと美しい日々を重ねていますように。

・「夫婦とは愛し合うもの
夫婦というものは、争いながらもともに戦っていく、敵であり戦友であるように感じていた。が、この本を読み、慈しみ合う事のみでなりたつ夫婦もあるのだな、としみじみ思った。

印象的だったエピソードは沢山あるが、娘さんの文章で、「お母さんが、人生で一番ショックだったのは、お父さんが30代でガンの疑いがあると聞いた時だったと言っていた」というくだりである。多くの母親は、子供を持つと同時に、子供が最優先になる事がほとんどのように思う。が、容子さんは、「子供ももちろん大事だけれど、お父さんの事がやっぱり一番大事」と言う。これが言える夫婦がどれほどいるだろう。そして、それを言える夫婦の元に生まれ育つ子供はどんなに幸せだろうと思う。自分が幸せになる道を正しく選択できるのだから。

夫婦が互いを卑下する事が習慣化している日本だが、皆が、愛し合い、慈しみ合う事を隠さず生きていく方が、世の中はいいものになると思う。そんな気持ちにさせられる本である。

・「痛いほどの愛の回想
愛するってこうゆうことなんだなぁと…。

まっすぐで でも 落ち着いた文体が妻への思いを痛いほどに表現している

途中に出てくる『妻』と『愛』の二編の詩は 人が人を愛せることの喜びを感じさせてくれた

このような愛をそそぎこむ人生を送りたいと思う

・「こんな夫婦でありたい
夫婦愛に感動致しました。偶然のいたずらのような出会いから、奥様が亡くなられるまで、城山三郎さんにとって奥様がいかに大切な存在であったのかが伝わってきました。しかしながらこの本で最も素晴らしかったのは娘さんが書かれた最終章です。奥様への想いを抑え気味にするようすすめたのはこの娘さんであったことや、奥様との最期の別れの様子、城山三郎さんの晩年についてなど、ご自身では書けなかったエピソードを娘さんの視点から補完されたことで、ご夫婦の愛の軌跡が立体的に描きあげられ、思わず涙してしまいました。私にも結婚して十数年になる妻がおりますが、城山三郎さんご夫婦のように添い遂げられる夫婦でありたい、と改めて思いました。

・「溢れるばかりの愛・・・
久しぶりに胸が熱くなった。亡き妻との出会いから別れまでが、淡々と深い愛情で綴られる。瞬く間にその優しさ・愛情に引き込まれ読みふけっていた。

巻末にある、次女が記した「父が遺してくれたもの」で、涙が溢れ出た。著者の想いと、次女の想いが、見事にシンクロしたからだ。

読書後、個人的に、良い意味で妻・家族に優しくなっているように感じる。

・「ありがとうございました
城山三郎氏の本を読むのはこれが初めてでした。どこかのブログで紹介されていて、その記憶を辿って購入に到ったわけですが、未婚の私が結婚生活の苦労が分かるはずもなく、1冊読んだくらいでこのような事を言うのは既婚者の方々に対して失礼なのかもしれないですが、この本を通じて私は何物にも耐え難い‘夫婦の絆’を学ばせて頂きました。淡々と語られた結婚生活の端々にお二人が築かれた絆が垣間見え、また、あとがきで紀子さん視点で語られる生前のお二人の絆の深さも感慨深く拝見いたしました。‘絆’と漢字にしてしまえば一文字で終わるこの文字の意味を重さを始めて感じた気が致します。実際、このような強い絆で結ばれる夫婦はどれほどいるのでしょうか。永遠の別れが来るその日まで、お互いを尊重し助け合い、慈しみ合う夫婦はどれほどいるのでしょうか。未婚の私には到底想像もつかない結婚生活ですが、この本を読んで学ばせて頂いた事がいつか私の糧となって、お二人に負けない‘夫婦の形’を築いていきたい、と切に思いました。気付けば涙を流し、読んだ後には安堵にも似た溜息を思わず零しました。そして閉じた本を前に自然と零れた言葉をもう一度言います。

「ありがとうございました」

・「「おくりびと」城山三郎
 映画「おくりびと」がアカデミー賞の外国語映画賞を受賞したのは、日本的な死生観が欧米でも評価されたからでしょうか。

・「今は亡き愛妻との思い出の日々…/城山三郎、最後のラブレターに涙
■作家・城山三郎は、2000年に最愛の妻・容子さんを亡くした。その7年後07年3月、城山は79歳で他界する。本書は晩年の城山が、亡き妻との思い出の日々を綴った回想記である。当初ためらっていた城山は、亡くなる半年ほど前から書き始めたという。 ■昭和26年、一橋大学の学生だった城山は、たまたま実家のある名古屋にいた。近所の図書館に行き、予定外の休館だったのでたたずんでいると、そこに爽やかな妖精のようなお嬢さんが現われ、「あら、どうして今日お休みなんでしょう」という。それが二人の出会いだった。城山はほのかな恋心を抱き手紙のやり取りなどもするが、彼女の父親の反対があり、絶交状を手渡される。だが数年後二人は奇跡のような再会をし、恋は成就し結婚に至るのである。城山26歳、容子さん22歳だった。 ■本書には、城山がペン1本で食べてゆく決意をする場面や、下積み時代の苦悩も描かれており、興味深かった。 ■城山は旅先や講演先でのひょうきんな容子さんの行動を微笑ましく書く。その視線は深い愛情に裏打ちされている。 ■そして、がんになった容子さんを抱きしめ「大丈夫だ。俺がついてる」というくだりと、最期を看取る場面は、やはり胸に迫るものがあった。きっと今頃二人は天国で、本書の刊行を喜んでいるだろう。

・「夫婦とは‥
「夫婦」の片方がこの世からいなくなったとき。残された人間にとって、自分の半身をもぎとられたも同じこと。その喪失感は、しかし、この奥様がいたからこそ、「城山三郎」が誕生し、多くの仕事を成し遂げた。この奥様がいなかったら、「城山三郎」は存在しなかったと思う。まさしく、それが真に実感できる本。亡くなった奥様との出会いから別れを、かなりノスタルジックに描くことで、城山さんの心が「奥様がもういない」ことを何とか納得させようとしてるようで、読んでる私も辛かった。もうすぐバレンタインデーですが、相手にこの本も一緒にプレゼントするのもいいかもしれない。

そうか、もう君はいないのか
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