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▼償い (幻冬舎文庫):詳細

償い (幻冬舎文庫)

償い (幻冬舎文庫)
矢口 敦子(著)

▼クチコミ情報

・「話があまりにも出来すぎ
まず、買う前の宣伝から、少年が犯人か?と説明されていてここまで説明されていると興味をそがれる。読んでいくうちに分かっていくものではないか?これが事前にあるので、盛り上がらない。既に内容が分かっているようなもの。買わせるだけか。題とカバーの絵と宣伝でうまくやっている。

話の設定に無理がある。ホームレスで警察と仲良くなり、探偵のように活躍できて探している人に出えて捜査もスムーズにいくはずがない。刑事や図書館などからうまい具合に情報が入りすぎ。うまく出来すぎた出会いばかり。ありえんよ。警察内部のことなどもよく書かれてもいない。

最後のほうのある女性の家へは傍観してないで家を訪ねるだろうに。知っている人だし、1回家にも入ったのだし、命を心配していて、ましてや好意をもっているのだから・・。周りをうろうろ、見ているだけなんて・・。話を繋げるための設定ばかり。最後も都合よすぎだよ。結局、殺人事件が起こっただけで、救いもない。

いたずらに殺人や悲劇を起こしているだけで楽しませたいのか、それとも題名のような名をつけるならもっと深く人の心を描き出すのか、どっちらもできていない。浅い。既存の探偵小説やハードボイルドを読んで下手に継ぎ足して真似たような、いいとこどり。でいて、よくもない。なんか、素人が書いたよう。下手すぎる。

・「設定は良かったと思う
野宿者に落ちぶれた主人公生について独特な思考を持つ中学生

その二人を中心に、ある市で起こる連続殺人

2人は、その交流を通して、心に変化を起こしていく・・・

帯には、やたらと感動という文字があるが、感情の変化、特に主人公の心のゆれが、十分に描かれておらず、感情移入しにくいし、なんか納得がいかん。

正直、こんなに何で売れているのかわかりません。

・「償い 矢口敦子さん
30半ばの脳外科医がある事件をさかいにホームレスになる.ホームレスに身を落とした男の流れ着いたある町で連続殺人事件が起きる.男は事件の真相に迫ろうとするが…

というおはなしです.

読んでいて,そして読み終わって,浦沢直樹さんが1994年から2001年まで連載されていたMONSTER とたいへんよく似た作品だという印象を強くもちました.

はなしとしては,小説中次々に出てくる様々な事件が小説終了時にはひとつの線でつながれていき,腑に落ちる終わりかたでした.

ただ,小説中に登場するひとびとの思考方法が理解できない場合もあり,読んでいるうちに彼らが本当にある問題について悩んでいるのかそれとも悩むために問題を作ろうと苦心しているのかとまどうところもありました.

小説中の人物について,あたかも生きている人間のように,このひとの思考方法は一体どうなっているんだろうと考えてしまったのですから,きっと読んでいるときにはずいぶんこの小説の世界に浸かっていたんだろうと思います.

おすすめです.

・「作者の真摯な姿勢が光る
ミステリの体裁を取ってはいるが、倫理・哲学的問題を小説の形式で語ったものと言えるだろう。主人公は元医師のホームレスで、出世欲のため家庭を顧みず息子を亡くし、それが原因で妻を自殺に追いやったと言う過去を持つ。その主人公がある街で15才の少年と遭うが、偶然にもその少年は主人公が医師に成り立ての頃、誘拐事件の際に命を救った相手だった。少年は他人の心の痛みが"聞こえる"と言い、「死んでしまえば、もう不幸は感じずにすむだろう」と言い放つ。折りしも、その街では弱者を対象にした連続殺人が起こっていた。主人公はひょんな事からその事件の探偵役を務める事になるが、次第に少年が犯人ではないかと疑うようになる...。

本作のテーマは上述の少年の言葉と、ある登場人物の「人の心を殺しても罰せられない」と言う言葉の二つに集約される。主人公を含め本作には身近な人の心を壊してしまった(と思い込んでいる)人物が多いし、その逆も言える。そうした人達の心の苦しみが少年には"聞こえる"のだ。「人の心を殺してしまった」人間の「償い」とは ? そして、少年にとっての「償い」とは ?

重い過去を背負っている筈の主人公がヤケに軽い性格だったり、警察署長やベテラン刑事がホームレスの主人公に過剰な便宜を図ったり、人物関係の偶然性が余りに高過ぎたりと、物語の構成には難があるが、上述のテーマをストレートに語ると論文になってしまうので致し方ない所か。主人公を元医師に設定したのは、生と死の問題を真摯に考えるための工夫だろう。人が生きる事の意味、他人の"心"を傷付ける事の意味を問いかけた秀作。

・「期待はずれでした
他の方も書いていらっしゃいますが、設定は良かったと思います。でも、登場人物たちを生かしきれていないと感じました。

主人公の自意識過剰、優柔不断にうんざりします。妻子があのようなことになっていなくても、どこかでつまづいただろうな〜と想像してしまいます。もし妻子のことで責任を感じていたのだとしたら、きちんと医者を続けて、人生をかけて償うべきだったのではないでしょうか?

「償い」なんてどこにもなく、感動は全くありませんでした。唯一理解できるのは真人くんのお母さんくらいかな…。

・「人間が生み出す闇・絶望・生への執着
「人の肉体を殺したら罰せられるのに、人の心を殺しても罰せられないのですか?」「絶望を抱えて生きる二人の魂が救われることがあるのか?」そんな文章と450P近い厚さ。ちょっと覚悟をして読み始めました。確かに闇を抱え、絶望を感じ、それでも生に執着する人間達がたくさん登場します。その闇が入り交じり、生み出されていく新たな犯罪。結末まで読んでスッキリ!という作品ではなく、自分の中の闇をどこかに探してしまう、そんな奥の深い作品です。ただ、設定がなんとなく強引で、あまり入り込めないうちに終わってしまった感じが否めません。

・「タイトルの意味するもの
最近になってじわじわ人気の出ている作家ということで、書店の平台にもずいぶんと目立った形で置いてあったので読んでみました。

妻子を失ってホームレスになった医師、彼がかつて助けた少年、連続して起こるナイフを使った殺人事件。あらすじだけを見るとなにやら面白そう。しかし、どうにも人間心理の切り込み方が浅すぎる気がしました。エリート医師からホームレスになる日高、彼を「探偵」のように使おうとする刑事、「人の心の泣き声が聞こえる」という少年と事件とのかかわり、全ての動機に必然性が感じられない。絶望を抱えている日高と少年にそれほどの心の闇が見えてこないのです。それゆえに、単なるミステリーとしての要素が濃く、読後の感動はいまいち。「償い」という大きなテーマを掲げたタイトルが、空回りしています。

・「何を償ったのだろう?
新聞広告で「感動」を売りにしていたようですが,正直それほど感動できませんでした...

元・脳外科医のホームレスが近所で発生した事件に巻き込まれ,一人の少年と深く関っていきます.自分が助けた人が罪を犯した場合,それは自分の責任になるのか?そんなことを考えたら誰も救えないし,何もできないのではないだろうか.東野圭吾的なストーリー(違いは美人が登場しないこと?).やたらと殺人事件が発生し,しかもその動機が納得しにくい.主人公も過去を引きずりすぎていて,あまり魅力的ではない.読解力の問題かもしれませんが,結局「誰」が「何」を償ったのか最後まで分かりませんでした...

・「深いです。
ミステリーと思って読むと、たくさんのご都合主義に気づき、ちょっと納得がいかないところはあります。まず、主人公のホームレス・日高が、昔自分が助けた少年に偶然であってしまうところ。この再会のことを”偶然の中に必然を感じた”とありますが、ちょっと話がうますぎるかも。元刑事というならまだしも、元医者が連続殺人の謎を解くなんて、やっぱり有り得ない。

ただ、わたしが共感できたのは、”自分のある行動が、あとあとたくさんの人に影響を及ぼすことになってしまったのでは”と、日高が悩むところです。よかれと思ってしたことが、実は助けられた当人にはそうでもなかったり、かえって迷惑だったりすることがあるのですね。しかもその結果が何年も後にわかるとすると、自分が今、こうして生きていることは果たして正しいのか。日高と一緒に悩んでしまいました。

でも生きている限り、人間は立ち止まってもいられないんですよね。いくら深い悩みがあろうとも。それが死んだ人に対しての「償い」になるのかなと思いました。

・「家なし浮浪者探偵、日高英介の相克。
本書の数十万部という売れ行き、図書館の永い予約待ちに驚いている。将来を嘱望されていた優秀な脳外科医が何故にここまで完全なホームレスに転落したのか。それには、彼の家庭内に悲惨な事件はあったものの、脳外科医から浮浪者へという転落が、私には非現実的と思われる設定だ。東武東上線の和光市と思われる場所で、何故に高齢者、障害者、浮浪者等の社会的弱者ばかり出てきて、連続して殺されるという設定が疑問である。かつて日高英介が関わった幼児や刑事と年月が経ってまた関わりあうという奇遇は何なのか。警察署長が直接に捜査現場に現れ、また容疑者にもなり得る浮浪者と共に行動を取るか。浮浪者が捜査担当者と事件を協力して考えるか。ホームレスや障害者を襲う少年犯罪を扱う本書は社会派ミステリーと言われ、実はもっと奥が深いと言う。しかし私にはそう考える以前に、あまり面白くないあり得ない設定ばかりのミステリーに感じてしまう。善を行なったつもりで、悪を行なったのだろうかと主人公が悩んだり、人の心を殺しても罰せられないのは不公平だ、他者の心を傷つけた者は、という問いかけには私はどうも馴染まない。上記の如く本書の内容に疑問や不自然さを感じながら読み続けるのではどうも作品に集中が出来ない。これは私自身の読解力の問題なのだろうか。

償い (幻冬舎文庫)
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