キノの旅―The beautiful world (電撃文庫 (0461))
時雨沢 恵一(著), 黒星 紅白(著)
●キノの旅〈2〉the Beautiful World (電撃文庫)
●キノの旅〈3〉the Beautiful World (電撃文庫)
●キノの旅―The beautiful world (4) (電撃文庫 (0440))
・「ショートショートみたいだ」
面白いかそうでないかは人それぞれなので、内容をさらっと紹介。
1.人の痛みがわかる国その国は旅人に機械が完璧なサービスをしてくれる。でもなぜか住人たちは家から一歩も出ようとしていない・・・。
2.多数決の国その国にはたくさんの墓があり、住人は1人だけだった。
3.レールの上の三人の男旅の途中、列車のレールに沿って走ると1人の男と出会った。
4.コロシアム評判のいい国だったはずが、入国した途端トーナメントバトルに参加させられた。
5.大人の国その国では12歳になると大人になる手術がある。そこに旅人がやってきて・・・。
6.平和な国その国はかつて二国間での戦争が絶えなかった。しかしある方法で平和になったのだが・・・。
こんな感じです。読書慣れしてない人には読みやすいボリュームだと思うし、逆にそうではない人にはちょっと物足りないかもしれません。
・「美しくて儚いもの」
一つの国に滞在する期間は三日間。長く、そして短い。故に、主人公キノと相棒のモトラドは正義感を振りかざすでもなく物事を客観的に見聞きし、去っていく。
他のライトノベルと違い萌えや燃え、大冒険でもなければSFでもない。
淡々と、静かに物語は進んでいく。
キノは旅先にある矛盾やおかしな事を、我々読者に代わって代弁してはくれない。けれど、それ故に読者はそこにある矛盾した社会体制や、おかしな国民に気付かされる。自分で考えることが出来る。
読書とは文章を読み、考える。と定義するならばこの作品は非常に意義のある作品だと思います。
・「愚かしくもいとおしいロードムービー」
黒い短髪。黒いジャケットに鍔と垂れの付いた帽子。腿にパースエイダー(銃器)一丁。腰に一丁。年の頃は10代前半の一見すると少年のような──キノが、口を利くモトラド(二輪車で空を飛ばない物をさす)エルメスを駆って旅をする、ロードムービー風の連作短編です。そのキノがいろいろな国を訪れ、3日だけ滞在します。
そこで起こる様々な人間模様――しかし主人公キノは決して自分から関わりません。人間をカリチュアライズして描いた小説──と、言ってしまえばそうです。登場する人々は総じて人間の愚かさのヴァリエーションです。普通この手の話は読後感が悪くて憂鬱になったりするものです。
ですが、これほど人間の欠点を並べ立てておいてイヤミにならないのは、作者の、世界に対する『慈しみ』のようなものが感じられるから、でしょうか。愚かしさを描きながら、一度だけ通り過ぎてゆく人々の不思議ないとおしさ。それがこの小説の魅力の一つです。
キノは卓抜した銃の使い手でありますが、戦うのは自分の身を守るときだけ。正義の味方よろしく何ら利のないことで人助けなどしないのです。すがりつく人々に、実にあっさり、「すみません。それはできません」と答えるのです。そんなときキノは冷たくもなければ、申し訳なさそうでもないのです、ただ、事実を言っているだけ。
そして、撃つべきときは冷静に正確に確実に撃つのです。相手にどんな事情があろうとなかろうと。普通、知り得ないであろうことを、この作者はとても自然に、登場人物に「知らせない」のであります。考えてみれば人は相手のことを克明に知らなくたって戦えるのです。
連作短編だと次第にマンネリ化しがちだとおもうのですが、毎回「意外な結末」に持っていく手腕は大したものだと思いますし、どこまでも同じレベルの話かと油断していると突然秘密が明かされたり……この作者はストーリーテーリングにおいて名手だと思いました。
・「淡々とした物語」
人間の残酷さ、愚かさなどを題材にした連作小説です。主人公はいくつもの国を、観察者として通り過ぎてゆきます。童話「星の王子様」の前半部分、「大人って変だなあ」と言いながら星々を通り過ぎてゆく部分を思い出してもらうとわかるかもしれません。 各国の慣習によって表現される人間風刺が、作品の持ち味でしょう。着想の面白さに加えて明確なメッセージ性があり、高く評価する人がいるのもわかります。
ただ、人によって合う合わないがありそうです。 主人公のキノはあくまで観察者であり、他者との交流に興味がありません。主人公以外の登場人物も(おそらくは意図的に)一面的な姿に描かれています。したがって一般的な小説にあるはずの「心の触れ合い」や「成長」は起こらず、物語が発展してゆくこともありません。描かれる世界は冷たく、静止画のようです。 クールな雰囲気を楽しむ人、物語にテーマ性を求める人に向いていると思います。感情移入して楽しみたい人、波のあるストーリー展開を求める人には、合わないでしょう。 私自身は合いませんでした。面白いという人がいることは理解しつつ、星二つ。
・「世界は美しくなんかない」
最初見た時は表紙だけで判断してしまって、見向きもしなかったんですけど友達に薦められて買ってみたんですよ。最近。
そしたら もう すぐにハマってしまいました。
正しいんだけど、何かが違う。みたいな物が多いですね。凄く考えさせられる作品だと思います。
是非是非 表紙だけで判断せずに、読んでみてください
・「初めてのライトノベル」
はじめて「キノの旅」に出会ったのはオススメライトノベルが書いてあった雑誌かなんか。
・「驚いた」
私は友人に借りて読んだんですが、なんというか話一つ一つが切ない。最初表紙を見たときは子供向けっぽいなぁとおもいながら、本をめくったがその考えが間違っていたことをすぐに思い知らされました。私のクラスでは男子もこの本を読んでいます。
内容は主人公キノがモトラドに乗って国々を旅するというもの。決して勇者が魔王を倒したりする冒険ものではないのでご安心を
が、その国々の伝統とでも言いましょうか、それが冷たい感じのするものばかりで、キノはそれを正す訳でもなく、けなす訳でもなくただその国をモトラドと共に3日間だけ滞在する。想像と全く違っていたので驚きました。キノとモトラドのやりとりもおもしろいです
最初はキノが女か男なのかわからないので混乱しましたけ!どね(笑)・・・が全部がハッピーエンドではないのでバッドエンドがダメな人はだめかも。
・「世界の白黒両面がわかる本」
こんな本を見たのは初めてで本当にはまりました。まさに人生や社会や国家の中で必ず遭遇する問題をストーリー化した読み物です。
本の中の一つ一つの物語は私に色んな事を考えさせてくれました。私は以前、人の心がわかればいいな思ってましたが、それは間違いでした。たしかに相手の事をすべて理解することが出来ますが、それ以上に色んな問題が生じるでしょう。個人的には「レールの上の三人の男」が一番好きでした。自分のやっている事を無駄かどうか、そしてその目的をもう一度確かめられた気がします。他にもこの本を読むと、政治や人生色んな物事のいい方と悪い方両面がよくわかります。そして、この本の特別なところはたくさんの問題を考えさせてくれるわりに、どれ一つ答えがないって言うところです。たぶんそれは一人一人の答えが違うから絶対的な答えがなくて、本当の答えを見つけられるのは自分だけかもしれませんね。
ただ、この本の唯一つ悪い点と言えば、ストーリーにあまり関連性がないところですね。
・「気持ちが悪い」
作品の内容が気持ち悪く、未だにトラウマです。イラストは可愛いのに…。この作品を書いた作者も気持ち悪いと思ってしまう。テンションががた落ちの時に読んだら、少し、波長が合いました。
・「現代のガリバー旅行記」
キノは旅をする。キノが行く先々にはさまざまな「国」が待っている。
キノが旅をするそれぞれの「国」は、それぞれの価値観に基づいて作られて運営されている。その価値観はとても極端であったり、本能的であったりもする。その旅の過程は、さながらガリバー旅行記を読んでいるようにも思えた。ただその世界観は現代のRPGゲーム風に、あるいはSF風にアレンジされているので好き嫌いははっきり出そうに思う。
若いうちに異文化を経験するべきだ、国際交流するべきだと、言ったところで実際には多くの人がそういった経験が出来るわけではない。費用がかかる。機会がない。
個人的にはこういった本こそ、教育の現場で使ってみたらどうだろうか?と思う。
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