・「歴史学、心理学、哲学の必要性」
中原氏は前著で、経済を予測するためには経済学だけではなく歴史学、心理学、哲学の考え方が必要だと述べているが、今回はその考え方を披露してくれている。
歴史学では同じことが繰り返すのか繰り返さないのか、過去と現在の歴史の検証方法を具体的に述べている。本著の事例では理解しやすい最近のサブプライム問題で検証していて、他の事例でも応用が効く説明となっている。
心理学では行動ファイナンス理論にとどまらず、その先の人間の生存本能にまで話が進んでいる。ある意味、行動ファイナンス理論を越えた理論を展開していて衝撃的である。
哲学は物事の簡単な構造を抽出できる力を育ててくれるという。哲学は範囲が広いためか、参考になる著書を挙げ、物事の全体を俯瞰する考え方を鍛えるように説明している。
テーマは世界経済であっても、その他のあらゆる分野で応用できる情報や考え方が詰まっていると思う。本物の思考方法の実用書といえるだろう。
・「最も信用できる世界経済予測」
「サブプライム後の新資産運用」や「株の勝ち方は外国人投資家が教えてくれる」に書かれていた内容や予想がリーマンショック後の世界的に深刻な経済事情にも十分通用することを考えると、中原氏の今後の世界経済予想や経済予測力の磨き方は数多い類書の中でいちばん信用できる。
原稿が何ヶ月前に書かれたかは知らないが、ここ数週間以内に起こっている状況も既に予想されていて、改めて驚かされた。もっとも予測の当たるエコノミストの触れ込みは伊達ではない。
学問のフィールドの広さが幅広い視野を育てるという考えには大いに賛成できるし、大学では専門課程より一般教養が大切であるという貴重な意見も大学生諸君にぜひ聞かせたい名言だ。
・「名著「サブプライム後の新資産運用」の続編」
名著「サブプライム後の新資産運用」の基本的考え方は以下のとおりでした。 (1)LTCMの破綻、サブプライムショックによって経済学から生まれた金融工学が 実践的には役に立たないことが明確になった。「経済学の破綻」 (2)にも拘わらず、これからの時代では資産運用に明るくなければ、豊かな実りある 人生は送れない。「自己責任の時代」 (3)従って、金融商品、その金融商品を取り扱っている金融機関、実体経済、世界の お金の流れ等の知識を学ぶことは重要であるが、日本の金融教育は遅れている。 「金融知識の修得」 (4)さらにその先に学んでいくのは経済学や金融工学ではなく歴史学、哲学、心理学。 「人文科学の有効性」
本著はその続編として今後の世界経済を具体的に以下のように予測します。(1)100年に一度の危機は誤りで「穏やかな成長の時代」が続く。(2)しかし、今回のような金融危機は10年〜20年サイクルで起こる可能性はある。(3)今後も経済の中心は当面はアメリカと見るのが妥当。(4)株価の底打ちは意外に早い。
また、著者はエコノミストの予測が当たらない理由を説明したうえで、自分自身で経済予測力を磨く方法を述べています。
著者の姿勢は前著と同様、一般人向けに投資リスクがどこにあるかを丁寧に説明しています。現在広く読まれている「経済学書」が、どこか現実とかけ離れていると感じている方も多いと思いますが、そのような方には、前著と合わせて購読されることをお薦めします。
・「マクロ経済学を教える立場からの感想」
私は大学でマクロ経済学を教えております。あと3年で定年退職となりますが、
マクロ経済学を教えていて実際の経済との間にずっと齟齬を感じておりました。
特に今回の世界的な金融危機では、マクロ経済理論の無力さを思い知らされました。
これまで著名な経済評論家や同業の経済学者の著書を数多く読んできましたが、
私なりに納得できる著書に出遭ったことがありませんでした。しかしこの著書と出遭い、
本物の経済評論家の分析に触れることができ、私が求めていたものがここにありと
感じられました。著書の最初から最後まですべての文章に賛成です。やっと視野の広い
見識と歴史的な知見をもつ、本物の経済評論家に出遭えた感じがしております。
達観という言葉はこの書のためにあると思います。とても嬉しくて感想を書きました。
感謝しております。
・「中原さんがスゴイ理由」
中原さんは経済学を学び、世界経済や株式市場の予想を試みましたが、経済学だけでは予想は不可能とすぐに悟りました。経済学をベースにしながらも、歴史学・哲学・心理学といった文科系の学問で経済学の足りない部分を補うことに、予想が当たる理由があると経験談を語っています。
これが学生時代の経験談というから驚きです。普通は小生のように不惑過ぎてもそんな悟りは開けません。
この本の表のテーマは世界経済ですが、裏のテーマは人生に成功する考え方だと思います。経済を例にとって柔軟な考え方を教えてくれているようにも感じました。専門馬鹿に陥りがちなすべてのビジネスパーソンにとって、幅広い教養を持つことが成功するコツであることを理解できました。
・「誠実な経済本」
中原圭介の資産運用塾を知っている人間にとって、中原さんが経済や株式市場の見通しで最も信頼できる専門家の一人であることは間違いないでしょう。
そんな中原さんが予測できる範囲内で、世界経済や株式市場の予測を試みています。予測に至るまでのプロセスを詳しく説明しているので経済が苦手でもが簡単です。
前の著者と同じく高度な内容が初心者でも理解できるような配慮が見られ、中原さんの誠実さが感じられるおすすめの一冊です。
・「投資家(初心者)目線が貫かれている好著」
経緯評論家や経済学者の本を読んでいると、「理解できる人だけが読めばいい」というどこか高見から見下ろされている感じを受けるのだが、中原さんの本は経済に詳しくない人が読んでも親切に書かれていて頭のなかに自然に入ってくる。経済用語をちょっと知っていればおもしろく読めるし実践的だと思う。
僕はこの本の肝は他の人と違い5章だと思う。資産運用する上で、いい金融機関と悪い金融機関を見極める方法をこれだけ明確に書いている本があっただろうか?ないだろう。金融業界は儲け至上主義から脱却し、お客さん目線でのコンサルティング能力を高めていく必要があるという中原さんの主張に、金融業界の人も耳を傾けてほしい。
僕たちひとりひとりが賢くならなければならないと改めて感じた一冊だった。前著と合わせて読むと投資家として大きく成長できると思う。
・「前作で欠落していた内容がここに!」
前作の内容は細かい分析を必要としない外貨預金・インデックスETFの推奨と国債分散投資・金融工学を否定するものでしたが、読者が一番期待している個人投資家はどう行動すればよいのか、その具体例は示せていませんでした。
本書ではその点を補うよう意識して書かれています。
(1)金融機関窓口担当者を信じるな!「銀行窓口担当者は商品を"売る"教育を受けているだけであり、実態経済の教育は受けていない」とある銀行幹部が発言。担当者はいかに銀行に"手数料"を落とすのかのみに興味を置きやすい状況となっている。私もこれには全く同感である。一方、プライベートバンキングはプロフェッショナル集団であり、有用な情報・目線感を提供してくれるが、利用できるのは富裕層のごく一部である。
(2)経済学、歴史学、心理学、哲学の必要性よって、個人は自ら投資について学ばなければならない。そこで必要となるのが上記の4つではないだろうか。通常時は経済学に準じた動向に収束する傾向にあるが、今般の恐慌時においては、行動心理学を反映した投機目線に偏りやすくなる。また、行動心理学における「歴史は繰り返す」に基づき、経済の歴史学から過去の失敗を学び、同じ過ちを繰り返さない必要がある。哲学についてはあまり詳細は語られていなかったが、発生した事象に対し、どうしてそうなったかの背景を考えるツールであると私は理解している。参考文献が2点紹介されていた点もgood.
(3)金融機関の選び方では、どこの金融機関を利用すればよいだろうか。本書ではネットバンキングを中心に4つの金融機関を推奨しています。手数料が安く、堅実で安心であることにメリットを感じているようです。
以上が、本書の流れになりますが、サブプライム問題総括、今後の世界経済、邦銀ビジネスモデルの転換等についても触れられており、多方面の知識が得られるのではないでしょうか。
・「サブプライム問題後の経済の行方を、今「最も当たる!」と言われているカリスマFP が大胆に予測」
本書は、サブプライム問題後の経済はどうなるかについての答えを、今「最も当たる!」と言われているカリスマFP が大胆に提示しています。
・「不況下で生きる指針がわかる!」
これからの世界経済と金融界の問題点がわかりやすく説明されています。バブル崩壊後の日本型の低成長が金融危機により先進国にも波及していくなかで、どのように豊かに生きていくかの指針が明確に示されています。国民を苦境に立たせてきた日銀への国民目線の政策提言、個人投資家を食い物にする金融機関への厳しい提言には、中原氏の熱い正義感を感じられました。
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